2017年、VR元年を迎え、さまざまな分野でVRが使われはじめました。
ゲームや動画閲覧、会社の研修に、医療行為としてのVR……誰も想像して来なかった“VRの未来”が現実のものとなりつつありますが、VRの活用には、まだまだ先がある!
なんと日本が得意とする自動車の世界でも、VRを活用した「技術開発」がすすめられており、これからの時代はVRなしでは自動車の開発すらままならない時代になるみたいです!
自動運転技術の開発にVRが必要って、なぜ? 大きく様変わりしつつある自動車開発
自動車産業界では、大きな変化がおきており、今の時代の車は「長距離を移動出来れば良い」という存在ではありません。
低燃費は当たり前。車が常にインターネットに繋がり、自動運転が可能になる。
そして、ゆくゆくは自宅の電気自動車が無人走行し、シェアカーとして貸し出されるようになる――というまるで、SFのような世界がもう目前に迫っているのです。
そんな未来の車を作る上で、VRの必要性が増しています。
「自動運転に、なぜVRが必要になるの?」と思わるかもしれませんが、VR技術を応用することで、実車を使わずに非常に精巧なシュミレーションが可能になるそうです。
つまり、VR技術を利用すれば実物での試験なしに《机上のシュミレーション》のみで、車を作り上げることが出来てしまつのです!
VRによるシュミレーションで100万年かかる技術開発が、超短縮される!
ドイツでは日本に先駆けて、VR技術を応用した自動車・技術開発が進んでおり、特に自動運転の開発に使われているそうです。
完全自動運転技術を確立させるためには、億単位のさまざまなシチュエーションを想定し、ソフトウエアなどを開発しなければならなのですが、これを実車のみで行うとなると完全自動運転技術の確立に、100万年以上もの時間がかかると言われています。
しかし、ドイツのように技術開発のためにVRを活用することで、実車では行うことが難しいさまざまなシーンをシュミレーション可能になり、非常に短いスパンで技術を開発することが出来るとされています。
「時代は、ココまで進化したか!」と思われるかも知れませんが、実はVRを使った技術開発手法はすでに宇宙開発などの分野で前例があり、《モデルベース開発》と呼ばれています。
VRを使った技術開発手法「モデルベース開発」とは?
「モデルベース開発」とは、抽象度が高い「モデル」をすべての開発フェーズで使用する開発手法です。
例えば車の開発の場合は、デザイナーや技術者などがVRゴーグルを装着することで、バーチャル空間上で試作機のデザインや挙動などを確認し、バーチャル空間で情報を共有しながら、さまざまなシチュエーションをリアルに再現し、実車によるテストにかかるコストと時間を大幅に減らすことが可能です。
また、宇宙開発の場合も同じくバーチャル空間を使って、情報を共有することで、開発コストと時間を大幅に削減することが出来るだけでなく、実際に宇宙でどのような挙動をするのかなどを確認することも可能であり、私たちが知らないところで、すでにバーチャルシュミレーション技術を使った技術開発は行われていたのです。
さまざまな分野で進むVR活用。今のうちからVRと触れ合うことの必要性
自動車開発と言えば、これまで技術者による“匠の技”頼りでしたが、これからは匠の技だけではなく、VRによる硬度なシュミレーションも必要になって来ているそうです。
車の開発ですら、VRの利用が必要になっているのですから、その他の分野の開発に、今後VRが必要になるのは言うまでもありません。
これから技術開発などが必要な職種に就職しようとお考えの方や「ロボットを開発したい!」という夢をお持ちのお子さんをお持ちのお父さん、お母さんは、未来のために今のうちからVRに触れ合わせてみてはいかがでしょうか?